第111回 デジタル化阻むメディアの罪(橘玲の世界は損得勘定)
来年秋に紙の保険証を廃止してマイナ保険証に一本化するという方針をめぐって混乱が続いているが、これはメディアの偏向した報道にも原因がある。 たとえばある全国紙は、政府が「マイナの利点」としているものは紙の保険証でも対応可能…
続きを読む →来年秋に紙の保険証を廃止してマイナ保険証に一本化するという方針をめぐって混乱が続いているが、これはメディアの偏向した報道にも原因がある。 たとえばある全国紙は、政府が「マイナの利点」としているものは紙の保険証でも対応可能…
続きを読む →紙の健康保険証とマイナンバーカードを一体化させた「マイナ保険証」で10割負担を請求されるなどのトラブルが続出し、岸田政権は火消しに追われている。日本は世界的にも行政システムのデジタル化が遅れており、改革は当然だと思うが、…
続きを読む →人口減に危機感を募らせた岸田政権は、児童手当の拡充をはじめとする「異次元の少子化対策」を掲げている。 さまざまな調査で、若者は結婚して子どもをもちたいと思っていることがわかっている。ではなぜそれが実現できないかというと、…
続きを読む →インボイス制度の導入で「適格請求書発行事業者の登録」を税務署に申請しようと書類をダウンロードしたら、提出先が「〇〇税務署長殿」になっていた。いまどきなぜ、納税者が税務署長を「殿」と呼ばないといけないのか――とSNSでつぶ…
続きを読む →昨年末に中国が「ゼロコロナ政策」を転換し、感染が爆発的に広がっている。北京では「感染率は80%を超えた」とする専門家もいるが、中国政府が正確なデータを出さないため、実態は闇の中だと批判されている。 「そんなの、日本だって…
続きを読む →厚生労働省が、年金保険料の納付期間を5年間延長し、20歳から64歳までの45年間にすることを検討していると報じられた。背景にあるのはもちろん少子高齢化で、社会保障制度を支える現役世代の数が減り、受益者である高齢者の数が増…
続きを読む →サラリーマンが収める厚生年金の保険料は労使折半のはずなのに、「ねんきん特別便」の加入記録には、(会社負担分を含む)保険料の総額ではなく、半額の自己負担分しか記載されていない話を前回書いた。なぜこんなことになっているかとい…
続きを読む →社会保険の適用拡大で、今年10月から従業員数101人以上の事業者に対し、雇用期間2カ月超で週20時間以上勤務のパートも含む従業員への厚生年金・健康保険への加入が義務化される。 「将来の年金受給額が増える」「傷病手当金や出…
続きを読む →知人から「支援金ガチャに当たって100万円もらった」というラインがきた。最初は意味がわからなかったが、今年1月に募集が始まった「事業復活支援金」のことだった。 事業の趣旨は、コロナによって売上が減った個人事業主や中小事業…
続きを読む →2020年2月のこの欄で、「年金受給の70歳への繰り下げは有利だが75歳への繰り下げは意味がない」と書いた。この私見はずっと無視されていたのだが、田村正之編集委員が本紙「お金を殖やすツボ」(3月13日付)でこのことに触れ…
続きを読む →いつの間にか齢を重ね、私も年金受給について考えなくてはならない年になった。とはいえ、いまもふつうに仕事をしており、70歳以降に受給を繰り下げるつもりなので、放っておけばいいのかと思っていた。行政サービスは本人申告が原則で…
続きを読む →生保の個人年金の受給開始を60歳から65歳まで5年間延ばしただけで、「責任準備金差額金の清算金」が発生して、約190万円(総受給額の16%)が銀行口座に振り込まれた知人の話を前回書いた。その彼女から、「こんなものを見つけ…
続きを読む →20年くらい前に、知人から保険の見直しについて相談されたことがある。彼女が加入していたのは積立型の終身保険と個人年金保険で、正直、かけすぎに思えたが、予定利率が5.5%(現在は0.25%程度)という、俗にいう「お宝保険」…
続きを読む →ずいぶん前の話だが、那覇から東京に戻る最終便が大幅に遅れて、羽田空港に着いたときは公共交通機関の終電はとうに終わっていた。しかたがないのでタクシー乗り場に行くと、案の定、長蛇の列ができている。 列の先頭で拡声器をもった係…
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