第11回 本人確認ゆるい「マネロン天国」
平凡なセールスマンだったグレーゴル・ザムザは、ある朝目を覚ますと巨大な毒虫に変わっていた。カフカの『変身』は、現代人が抱えるアイデンティティの不安を描いた20世紀文学の金字塔だ。
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続きを読む →もう10年くらい前の話だけれど、株を買ったら配当金領収書というのが送られてきた。指定された証券会社で現金化できるのだという。今でも覚えているけれど、配当金額は538円だ。
続きを読む →お小遣いに100円もらって、大喜びで家を飛び出したら、駄菓子屋に着いたときには手の中のお金は50円玉に変わっていた。そんな理不尽なことがあれば、どんな子どももその場で泣き崩れてしまうだろう。
続きを読む →マレーシアの首都クアラルンプールからバスで1時間ほどの山の中に、ホテル、遊園地、ショッピングセンターからカジノまで揃えた巨大なテーマパークがある。写真で見るとまるでラスベガスみたいだが、僕はまだ行ったことがない。それなの…
続きを読む →大人になると、世の中には本音と建前があることを学ぶ。罪のない嘘は人間関係の潤滑油で、本音をぶつけあっていたらたちまち疲れ果ててしまうだろう。
続きを読む →宮崎駿の『千と千尋の神隠し』にカオナシというさびしい魔物が登場する。いつもお面を被っていて、みんなに好かれようと黄金をばら撒くけれどそれはただの土くれで、自分では声を出すことができず、話をするには他人を飲み込んでその声を…
続きを読む →2010年は、日本人が世界の支配者になった年として歴史に刻まれることになるだろう。これは妄想ではなく、じゅうぶんに実現可能な未来だ。
続きを読む →本紙でもお馴染みの冒険投資家ジム・ロジャーズは、2度の世界1周旅行を敢行している。最初は1990年から2年をかけたオートバイ旅行、2度目は1999年から世紀の変わり目を挟んで116カ国を走破した自動車旅行だ。
続きを読む →前回は、日本の銀行の「ハンコ原理主義」でいかにみんなが迷惑しているかについて書いた。でもいちばん困っているのは、日本に住む外国人だ。
続きを読む →「神は細部に宿る」という。ものごとの本質は些細な出来事のなかにある、という意味だろう。そこで今回は僕の体験した些細なトラブルの話をしよう。
続きを読む →僕たちがふだん当たり前だと思って受け入れていても、世界基準(グローバルスタンダード)で見れば不思議なことがたくさんある。そんな「ガラパゴス化」した金融サービスを探検してみようというのがこの連載のテーマで、第1回では、海外…
続きを読む →今から5~6年前のことだけれど、上海から列車で3時間ほどの田舎町で、僕は呆然と駅の電光掲示板を眺めていた。外はびしゃびしゃと雨が降っていた。夜の11時を回って駅舎の照明は落とされていたが、待合室にはまだ人がごった返してい…
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