今年はなにかいいことがあるのだろうか?

しばらく中東や南欧をうろうろしていて、ひさしぶりに日本に戻って、たまっていた新聞を眺めていたときの感想が、このエントリーの表題です。

新年にかけて、あちこちで日本の「課題」が指摘されています。それによれば、日本がこうなった理由はほぼ解明されていて、簡単にいうと次のようになります。

  • 終身雇用や年功序列に象徴される日本的システムは、1940年代につくられた国家総動員体制(野口悠紀雄『1940年体制―さらば戦時経済』)を基に高度成長期に完成した。
  • この日本的システムは環境にあまりに最適化していたために、90年代以降の人口減と低成長の経済にはまったく適応できなかった。
  • さらには冷戦後のグローバル市場の成立やICT(情報通信産業)の急成長など、新しい環境にもぜんぜん対応できなかった。
  • こうして日本経済は、絶滅寸前の恐竜のようになってしまった。 続きを読む →

謹賀新年

本年がみなさまにとって、素晴らしい1年でありますように。

T.A.

キプロスの古代遺跡からエーゲ海を望む


最終回 沖縄をタックスヘイヴンに〈日経ヴェリタスVersion〉

これまで日本の金融機関に対していろいろぶしつけなことを書いてきたけれど(関係者にみなさま、すみません)、文句のネタも尽きたので、今回が最終回になる。

それを記念して、というわけでもないのだけれど、最後に日本を変える国家プロジェクトを考えてみたい。

沖縄県知事選が終わっても、普天間基地の移設問題は解決の糸口さえ見出せない。いったいどうすればいいのだろう。 続きを読む →