「非正規」への身分差別は世界の恥 週刊プレイボーイ連載(229)


安倍首相が施政方針演説で「同一労働同一賃金の実現に踏み込む」と発言しました。同じ仕事をしているひとに同じ賃金を支払うのは当たり前に思えますが、驚くべきことに日本ではこれまで非常識とされてきました。労働者を「正規」と「非正規」の身分に分けて、正社員のみを会社共同体の正式なメンバーにしているからです。

人種によって異なる扱いをすることが人種差別(レイシズム)で、男女の性別で待遇を変えれば性差別です。それと同様に、正規と非正規(あるいは親会社からの出向とプロパーの社員)で異なる給与体系を押しつけることは身分差別以外のなにものでもありません。

さらに問題なのは、終身雇用・年功序列の日本的労働慣行が新卒一括採用や定年制という年齢差別を前提としていることです。これは日本国内だけで通用するガラパゴス化した制度なので、日本人(本社採用)と外国人(現地採用)で国籍差別までしています。これほどまで重層化した差別が社会の根幹にあることを日本は官民あげて必死に隠してきましたが、ILO(国際労働機関)の勧告など国際社会の圧力をいよいよ無視できなくなったということでしょう。

非正規を差別して正社員という特権階級をつくるのは、「日本人」「男性」「中高年」「高学歴」という属性を持つひとたち(いわゆるオヤジ)の既得権を守るためですが、残念なことにオヤジ予備軍の高学歴の若者や、オヤジに扶養されている家族の暗黙の支持があるのでなかなか変わりません。

自分たちが「差別主義者」であることは大企業の経営者や労働組合も気づいていて、「同一価値労働同一賃金」の実現を提唱しています。「同一労働」だとパートも正社員も労働時間以外は完全に平等という北欧型の労働制度になってしまうので、正規と非正規では労働の「価値」がちがうと強弁しているのです。

連合によれば、正社員の高い給与は「転勤や配置転換にともなう精神的苦痛」の代償とのことですが、自分たちが虐待されているという被害者意識丸出しです。経団連の主張は「労働者のキャリアや責任」で、こちらはサービス残業や長時間労働を厭わない便利な働き手を手放したくないという底意が見え透いています。

日本的労働慣行を擁護するひとたちは文化や伝統の素晴らしさを滔々と語りますが、彼らがぜったいに触れないことは、日本の労働者の労働生産性が先進7カ国で20年連続で最下位という不都合な事実です。一足早くリベラルな労働環境を整備した欧州はもちろん、“ネオリベの陰謀”で労働者が不幸なはずのアメリカですら、日本の労働者より5割以上も効率よく稼いでいます。

日本がどんどん貧しくなっているのは日銀がお金を刷らないからではなく、労働生産性が低いからで、それを埋め合わせるために長時間労働が必要になるのです。海外にはずっとうまくやっている国がいくらでもあるのですから、ふつうに考えれば、さっさとよりよい仕組みに乗り換えればいいだけです。

安倍首相が目指すのは「日本を世界に誇れる国にする」ことだそうです。それならなおのこと、この恥ずかしい前近代的な「差別制度」を廃止して、すべての労働者が平等に働ける当たり前の社会を実現してほしいものです。

『週刊プレイボーイ』2016年2月8日発売号
禁・無断転載

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34件のコメント

  1. まったくその通りだと思います。
    しかし、議論を始めた途端に、正社員待遇をいかに引き下げるか、の話に終始するのが常ですのでそこから一歩も話が進展しません。
    するわけがありません。
    ここで新雇用制度に移行しても、クビになる自由だけが導入されてサー残や雇用契約にない不利益は残るのでしょうね。
    そのあたりみんな分かっているので、この話を進めたいなら、遠回りでも契約とか平等とか教育とか社会の意識改革から始めないとならないと思うわけです。
    そうなると(橘先生が読まなくて良い本に挙げそう?)政府が切り捨てたがっている即効性のない哲学や文学に意味が出てくるわけです。

  2. 同一労働の定義って何ですかね?

    >「同一労働」だとパートも正社員も労働時間以外は完全に平等という北欧型の労働制度になってしまうので、正規と非正規では労働の「価値」がちがうと強弁しているのです。

    まさにその通りなんですが。

    北欧で働いたことがないから彼の地の労働制度は知りませんが、日本の労働現場では、たとえ見せかけだけでも組織に帰属意識なり忠誠心なりを持っている人をマネージャーとして据えないと立ち行かないですよ。

    そういう立場の人を社員としてパートや派遣とは異なった雇用契約で雇用しているだけで、ユニクロが地域限定社員なる珍妙な制度を作ってまで正社員に拘るのも、まさにそのため。

    いわゆる大企業の文系オジサンが、無能なくせに高い給料を取っているだけでなく無駄な仕事を作って事業の足を引っ張っているみたいな話は全くその通りですが、それとこれとは全く別の問題。

    地方の役所ならともかく、今時の民間企業で、高い給料を払う正社員にバイトや派遣と同一の労働をやらせているところなんて有りますかね?

    民間企業の経営者は、人件費という固定費を削りたいと常に考えていますから、バイトや派遣に置き換え可能な仕事は、とっくの昔に置き換えているかアウトソーシングしているかですよ。

  3. まずシャープのような特殊な状況の会社に適用し、他者は他山の石とすべし
    ナッシュ均衡的に、案外10年でガラッと変わるかも

  4. 自動車関連の製造現場:身分差別の最たる場所。トヨタ自動車の正規と非正規の賃金格差は約2倍
               新規の参入障壁が高いこと、グローバルな談合で守られているとしか思え           ない商品の値段設定が原因。デフレで家電の値段は下がっていくが、自動           車だけは下がらない。正規社員50歳の何の能も役もない工員が何も考え           なくてもラインに立つだけで800万円以上もらえる日本に残された数少           ない夢のような職場
    電器電子関連の製造現場:既得権はほぼ崩壊し、淘汰が進行中。

  5. 日本は労組が会社単位組織だから、サラリーマン経営者と労組のエライさん
    (どちらも高齢)が社内でなあなあで結託してる。株式をグループ間などで持
    ち合いすれば、経営者にはコワイもんは金貸しの銀行達のみになる。無借金
    経営をしてれば、コワイもんは何もない。労組には一社につき数組合もある
    ところも多く、まさに会社組織の影。その長は事実上の会社の裏番長です。

    そんな日本の会社で「正規」「非正規」の格差は、体育会系の4年と1年の差
    がつけられて当たり前なのです。神と奴隷ほどの差をつけられる。牢名主に
    対して、新入りは逆らってはいけないのです。所長看守ともグルなのだから。
    (念のため:私はチョーエキをいただいたことはございません。)

    ジグソーパズルは、ワンピースだけの交換はできない。周りのピースも含め
    て作り変え、群で交換する必要がある。

    ハゲワシ様を熱烈歓迎して、無能なリーマン経営者をクビにする。株主の権利
    を明確にする。○ャープさん、嚆矢になって下さい。
    過去の滑稽な最高裁判例を無効にし、雇い主の権利を認める。すなわちクズな
    社員(存在そのものが赤字)は解雇できる。シ○ープさん、新経営者に従って頂
    きたい。
    年功序列はやめる。数年ごとに貢献度に合った報酬を交渉する。シャー○さん、
    もうそうなっているとのことですが。

    以上がイヤな者は、何が何でもオヤクショに就職して、下々からのアガリで
    生活ができるようにしておく。

    上記の事が実現した暁には、自然に「正規」「非正規」の格差問題など雲散
    霧消しています。パターナリズムが好きな政府の「規制」など必要ありません。

  6. 駄目だね、橘君。そもそも正社員非正規などと言う差別的扱いは、小泉政権時代からの規制緩和の動きの中で派遣を認めたころから問題化したのです。
    派遣などという仕掛けは、戦前の悲惨な経験から、所謂口利き屋とか手配師などが、暴力団の資金源になり、悲惨なたこ部屋や前借金などの問題があった事などから、戦後の民主化の中では一切認められなかった制度なのです。
    派遣や非正規を強く求めたのは主として自動車産業でした。鉄鋼や造船、炭鉱などは、下請けという別会社の正規社員で単純工の採用を賄っていたし、戦後の紡績は、中卒女子勤続五年という正規社員によって安定的に運用されてきたのです。戦後の弱電では、高卒女子で賄おうとしていたのです。進学率の向上によってその仕掛けは崩れました。結果海外への移転が起きたのです。
    残ったのは自動車ですが、それが闇雲に圧力を掛けて、派遣を認めさせたのです。
    そもそも、自動車であろうとどんな製造業であろうと、単純工は、生涯平社員であり、同一労働なのです。本来同一労働である単純工に、賃金の格差を付けなければ、生活できません。生活費の少ない独身者は賃金を低く抑えて、結婚したから、子どもが出来たから、教育費が掛かるからと、同一労働である労働者に差を付けたのが年功序列です。つまり、若者の賃金を削って、高齢者に割り付けたのです。そこには、若者も年を取れば賃金が上がるという合意があったから、暗黙の了解事項として成立していたのです。
    40才の子育て世代と、独身者が、同じ賃金では生活できません。経営者は、同一労働同一賃金といった瞬間に、若者の賃金を基準にするでしょう。
    若者は、40才の賃金を夢見て、同一労働を主張します。そんな主張は通りませんよ。
    国民の60%は単純労働者です。生活できますか。

  7. 労働生産性にしても、単純にその数値だけを比較したところで、本当のところがわかるのでしょうか?少し前、原油の値段が100ドル/バレルを超えているような時代。カタール等中東諸国の労働生産性はものすごく高かったわ分けでしょう。今はどうか?生産性激減していると思いますよ。

    自由貿易がより深化している現代で生産性を決めるのは「ぼったくれる商売か?否か?」であって、イノベーションとか妙な横文字で装飾してますが、要は「アイデア、価値のごり押し」や「科学技術」を知的財産権、特許、商標等で保護して勝負することだと思います。

    同一労働同一賃金にしたからといって労働生産性が劇的に上がるとは思えません。労働者の賃金を抑制すれば生産性があがるかもしれませんがwそれに失業率の高い国と低い国でも生産性が違ってくるはずですし。失業率の低いこの国はそれだけ仕事のできない人ややる気のない人にも分配されている、シェアされているわけで労働生産性の低下の一因でしょうが、見方を変えれば、寛容で社会不安を軽減しているとみる見方もあるでしょうね

  8. >日本がどんどん貧しくなっているのは日銀がお金を刷らないからではなく、労働生産性が低いからで、それを埋め合わせるために長時間労働が必要になるのです。

    これにはちょっと異論があります。会社側がさっさと仕事をして定時で帰る社員よりも、仕事が遅くて残業が多い社員を評価する傾向があります。定時で帰りにくい雰囲気が日本企業にはありますね。(このあたり皆が定時で帰ってしまうドイツ人と正反対です)

    それから、上司がわざわざ無駄な仕事をさせようとします。文章を書かせて、いちいちけちをつけて書き直させるとか。合理的なドイツ人はチェックシートを作って部下にチェックを入れさせるだけです。これなら1分でできます。

    日本企業の労働生産性が低いのは無駄な仕事が多すぎるからです。

  9. 差別ではなく区別だ。
    正社員と非正規で責任が全く違うんだから扱いが違くて当然だろ。
    まともに生きてたら皆正社員になってるよ。自分が何も任されない存在であることを国や会社のせいにするな。
    世界ってどこだ?アメリカか?北欧か?どこでもいいけどな、全ての人間が平等に扱われ働けば生活を保障されてる社会は昔も今も今後もどこにもない。
    駄文書いて社会に文句言う暇あったら働いて役に立て。

  10. テレビやラジオはほぼ24時間、朝に懸けて客や荷物を運ぶドライバー、深夜一時コンビニ行くと当然バイト店員がいる、朝方まで働く居酒屋店員やキャバ嬢、深夜三時まさかの交通事故、電話すればオペレーターが必ず出る、片やある通販でも二十四時間オペレーターが交代制で待機してるそうな、原稿に終われる作家、長時間の外科手術を終えた医者…そして普通に朝か夕方に起きて出勤する会社員や芸能人やスポーツ選手。

    特殊な仕事をする人もいる中、24時間交代制で国で眠らない早期格安サービスが増えてるのに労働性を上げろとは…厳しいでしょ?上記サービスが少ない頃勤勉で真面目で誠実がルーツの日本はなんとかやっていけました。

    でもそこに投資家(投機家)が早く利益をよこせと…こう言われたあなたがもし経営責任者や幹部ならどうしますか?新たなサービスを増やす(ネット活用や24時間制など)創出や…特に従業員のコストをなんとか減らすのでは?法で縛る必要があるならあなたは献金するだろう。そうして出来たのが今の日本、サービスだらけの「おもてなし社会」で、大半が「将来なし社会化」です。

    上の方でドイツを挙げてますが、確か休日法があるから緩和中とはいえ必ず休めだし、イタリアだと日曜日(休日)労働すると警察に逮捕だったっけ?日本人からみたら収入以前に一般のサービスどうなってんだ!?じゃないでしょうか?

    こういう休む為に働くというルーツが、宗教性なのか国民性かは分からないですが、働く為に休む大半の日本人は…まずキリスト教にでも入りますかw特に海外の方は家庭を大事にされますし
    つまり家に早く帰り夫婦で家族サービスをする、これも労働性の高低には関係するのかも。

    平等というなら、まず既存サービスを減らして、投資家の短期取引を減らさないと無理じゃないですかね。遅い残業後深夜にコンビニやす○家が開いてなくても怒れない、労働性が低いあなたが悪い。差別がいけないならサービス(おもてなし)を減らすしかない、ほぼ非正規減ります。

    投資家のおかげで発展しましたが、逆に投資家や消費者を喜ばせようとするあまり社会が変に進みすぎて政治家も大企業とばかり歩み寄りすぎたら…日本人のルーツ(働く為に休む)を変えるどころか、ますます便利の裏で過酷なおもてなしの為に死ぬ社会になるでしょう。育休で不倫とはこれいかに…まぁ全ての政治家がそうではないけど、四の五の言う前に我々も献金をすべき。投資家にもなるべきですが、その為には効率よく働くしか…なんか書く度哀れな気持ちになるw

  11. 新卒一括採用、年齢による就職差別を禁止する。
    定年による一斉解雇を禁止する。
    解雇規制を緩和し、一定の条件に基づく解雇を認める。
    これだけでいいよね。

  12. 某コメントにおいて、ガマンなりませんわ。
    >駄文書いて社会に文句言う暇あったら働いて役に立て
    とあります。

    このような職業作家さんに対する最大級の侮辱的文章を、もし橘さん
    に対して書かれているのなら、一ファンとして「そんな事を、ワザ
    ワザ当人様のブログに書いてくんなよ」と言いたい。

    たとえ駄文であったとしても大勢の第三者(客)が、橘さんの文章に
    対して、命の次に大切なゼニと交換しても(買っても)よいと思って
    いる。で、お金を払っている。こういうのを世間では、役に立って
    いるというんだけど・・文筆家として役立たずなら、書籍類は出版
    さえされず(売れて儲かるから出版社は本を出す)、橘さんは本名に
    戻り又マックの清掃員をしているハズです。

    ここのブログは、氏の販促の為でもあるけども、無料で読める文章
    に対して、何を思って侮辱をコメントするのかワカラナイ。

    いきなり、他人の家の食堂まで上がり込み、勝手にメシを食べはじ
    めたと思ったら「ぺッ、不味いぜ。これでも食い物のつもりかい?
    料理学校にでも行って、マトモなメシが作れるようになりやがれ」
    と放言しているのと同じレベル。

    ナニをどう思おうが、個人それぞれの勝手だけど、当人のブログに
    書くのはお門違いです。書くなら自分自身のブログに書くべきです。

  13. 些か炎上気味になってきましたが、その理由は、橘君の発言に、多くの誤解や間違い、或いは現場を経験しない観念論があるからです。
    例えば、労働生産性が低いのは、正規であれ非正規であれえ労働者の責任ではないし、前近代的な差別的制度などでもないのです。
    先ず非難されるべきは、この国が成長戦略を放棄してしまったことです。労働生産性を上げるための一つの要件は、付加価値を上げることです。それは進歩なのです。進歩し進化がなければ付加価値を与えることは出来ないのです。
    もう一つの間違いは、規制緩和です。軽井沢のバス事故に見るまでもなく、規制緩和によって無秩序が生まれ、無慈悲が生まれ、労働者が追い込まれたのです。犠牲にされたのです。それが派遣という非人間的制度を生み、非正規という、不道徳を導き出したのです。
    正社員という特権階級を作りだしたのも、労働組合の劣化がもたらしたのです。労働組合の我欲にかまけて、利権構造を作りだして、労働者を見捨てたのが根本的差別構造を生み出した主因です。そのことに気付かなければ、空論に過ぎないのです。だから炎上するのです。
    橘君、君を批判する書き込みにこそ真理があるのだよ。その事に謙虚になりなさい。

  14. >同一労働同一賃金にしたからといって労働生産性が劇的に上がるとは思えません
    blueさんの指摘がもっとものような気がします。
    無能で高給の正社員文系おじさんってのも、窓口でダベってる役人、みたいな批判のためのステレオタイプで実在が疑わしいイメージ先行の例ですしね。
    ただこのイメージ先行が世の中を作っているのでご用心ご用心。

  15. >些か炎上気味になってきましたが、その理由は、橘君の発言に、多くの誤解や間違い、或いは現場を経験しない観念論があるからです。

    というより、富士通の暴露本を書いてマスコミデビューした人もそうだが、かなりの程度、確信犯でやっているっぽい。

    雑誌やブログで格差の拡大や非正規労働者の悲哀を煽って、著書の販促や講演依頼のための宣伝をやっているんだろうなと。

    イケハヤのように「まだ正社員やっているの?」みたいなツイートもしているしw

    もう俺も卒業のときだな。

  16. 同一労働同一賃金、というのは言葉のアヤで、政府が進めたい方策は、同一労働均一待遇、だと思います。

    公務員の常勤、非常勤の区別も是正する必要がある重大な問題だと思いますが、ホントに同一賃金になったら、国庫がパンクしそうですね。

  17. 40代サラリーマンですが橘さんの仰ることに賛成です。今後、日本もおそらくその方向で変わっていかざるを得ないと思いますが、差別だ→改善すべし→政府が動きます、といったアプローチよりも、むしろ内部からといいますかボトムアップ的に変わっていくのではないか、というのが個人的な実感です。以下、思うことなどつらつらと。

    ■滅私奉公を自然体で拒否する若手が増えている
    すでに数年前から言われていますが、今の若者は長時間労働・休日出勤で私生活を犠牲にしてまで出世しようとしない人が増えています。そういった若手は、適度な収入でそれなりに充実した生活ができればそれで満足、のようです。飲み会にも参加したがりません。が、物事の理解も仕事も早いし正確だし、優秀な人が多いんですよね。何せプライベート重視なので仕事は効率的に進めて早く家に帰りたいので。今後はそういった人たちが主流になるような気がします。

    ■短時間労働の女性社員が最も効率的に働く
    育児などのために短時間労働している女性は「16時までにこれだけの仕事を終わらせて保育園に子供を迎えに行く」と決めて猛烈に仕事をするので、とにかく効率が良いんですよね。周りも協力的だし。もちろんそういった女性の業務は単純作業だったり事務仕事だからそれが可能なのかもしれませんが、例えば全社員が「何があろうと私は定時に帰るんだ。それまでにこれこれの仕事を終わらせるんだ。他の皆もそうなんだから無駄な会議や無駄な仕事で邪魔をしてはいけないんだ」と意識して仕事をしていたら生産性も向上すると思います。外資系企業なんかはまさにそうですよね。

    ■実は委託さん・派遣さん・契約さんが最も「使える」
    業務委託社員、派遣社員、契約社員がその部署の業務に最も精通している、というケースが増えているように思います。彼ら彼女らは「使える人だ」という評価が付かないと次が無いので「働かないことがリスク」。正社員は下手にやる気を出して失敗でもしたら経歴に☓が付いてしまうので「働くことがリスク」。正社員の嫌がる仕事は委託さん派遣さんに振られ、彼ら彼女らはどんどん仕事を覚えていき、その部署の業務に精通していくわけです。冗談ではなく、正社員抜きで委託さん派遣さん契約さんだけで仕事をしたほうが、変なしがらみも無いし効率的なんじゃないか、と思わされるケースが増えています。

    —–
    残業禁止日や裁量労働が一般的になってきており、ライフスタイルも多種多様化。滅私奉公で出世することだけが幸せとは限らないと、分かっていてもできなかった時代から、何も意識せずにワークライフバランスを取ってしまう若手の増加。その若手が中堅になる頃には日本企業もかなり変わっているのではないかと期待しています。時間はかかってしまいますけどね。

  18. フェアな労働環境にしようよという話ですよね。
    労働生産性の件は現状を維持する根拠がない理由の一つとして挙げてるだけで。

    私はどちらかと言うと、同じ仕事しているのに雇用形態や勤続年数で賃金が違う方が変だと思いますね。同じ仕事をしている限り賃金が上がらないならば、結局、労働者はそれを想定した人生設計をするだけの事でしょう。

    何かに期待して忠誠を誓って責任をもってサビ残したところで、緊急事態には会社はバッサリと斬りにかかります。最近では東芝さんかな。そうなったときに以前と同じような待遇で働くのは難しいですね。これは同一労働同一賃金問題と根は同じ問題ではないでしょうか。

  19. さすがです。誰も触れてこなかった(できなかった)、タブーというか本質にズバッと切りこんだコラムです。

    声に出して言えない事実が、ここに説明されているという感じで、腑に落ちるという表現がしっくりきます。

  20. 何だかんだ言っても、日本から差別が無くならず、労働生産性が最下位なのも、そこに強力なインセンティブがあるからでしょう。

    「非正規」への身分差別は日本の美徳と公言して、日本は差別国家だときっちり認めちまえばいいじゃないですか。
    それが、一番簡単な方法です。

  21. 「承知しました将軍様。では、その同一労働を屏風から追い出してくださいまし。さすればこの一休、見事召し捕ってご覧に入れましょう」

  22. 海外駐在から帰ってきました。仕事の楽なこと。この給料でこんな仕事でいいのかと毎日思いながら仕事をしています。実際働くのは30台、仕事のできる部下はたくさんいます。では、その人材を上にあげてマネージメントレベルで仕事をさせればいいのか?

    それはできません。まず、私の存在が危なくなります。それがほかのセクションに波及したらほかのセクションも困るのです。あまり仕事ができる人は必要ないのです。

    変わらないでしょうね。誰も同じようなにいますが、今までそうだったのだからとりあえず今はやめてくれよと言う事でしょう。皆様、あと少し弄らないでくださいませ。
    そうそう、私の動機も組合の役員ですので鉄壁のインナーサークル化が出来ています。

  23. 橘さんのちょっと不思議なところは、

    行動経済学などで
    「得するときの嬉しさよりも損するときの悔しさをはるかに大きく感じる」」
    (亜玖夢博士の経済入門第一章など)
    を説いていながら、

    それに真っ向から対立する
    既存正規社員の既得権を手放し、非正規と同様に扱うべき
    という言説を説いてしまうところですよね。

    行動経済学を分かっていれば、こういう言説が受け入れられることは
    まずないと思うのですが???

  24. 現在受け入れられる余地は無くても、問題提起する事に意味はありますよね。
    原理主義的主張も、事実を知らせると言う意味で改善の一つと言えるでしょう。
    事の本質に気づいていない人も大勢いるでしょうから。(週プレですし)

    主張に整合性がないというご指摘だと思いますが、目先の利益を(困難でも)捨てることで、
    より大きな利益があるとお考えなのではないでしょうか。
    それはもちろん日本社会全体の話で、個々人の利益と一致するとは限らない訳ですが。
    まあでも、この主張は社会的主張なので当たり前のことですね。
    長い目で見れば受け入れら得る可能性もあるでしょうし、その前に外からの力で受け入れざるを得なくなるかもしれませんしね。

  25.  「同一労働同一賃金」なんて、やる訳ないじゃん、と思ってしまう。だって、そしたら、正社員の給料減るし。そんな事言うなら、公務員から、やれば良いではないですか。全員、時給計算で働いて貰えば良いじゃないですか。年功序列の賃金は明らかに差別です。で、リストラにあって、最低賃金の仕事しかありません、と言われて、初めて自分の価値を知ることになるのです。女性が管理職になれないのも、子供のために、仕事を休むと、評価が下がって、昇進出来ないからです。介護の為に休んでも、評価は下がりますしね。私は今の状態は、世界の標準に近づいてきたからだと思っています。バブルの頃までは、男性というだけで、終身雇用と、年功序列で、高い給料が保証されていました。それが、世界標準になってきただけであると。今の男女の賃金格差の縮小は、男性の給料の低下と、女性のほんの少しの給与の上昇によって起きています。だから、私は中高年のリストラをかわいそうな事だとは思っていません。世界の標準現象だと思っています。公務員だけ、リストラされないのは不公平です。それはすなわち、公務員だけは、世界の標準賃金体系ではないからです。

  26.  「一度上げた賃金を下げる事は違法」という法律があるのに、「同一労働同一賃金」なんて、出来ますかね。日本の残業時間が長いのも、日本の有給休暇取得率が低いのも、みんな、このせいですけれども。「同一労働同一賃金」なんて、言われても、私は信じません。ベアを上げるのは良いけれども。ベアを下げられる制度がないと、正社員は給料が上がり続ける一方ではないですか。で、将来利益の為に、今、無理をして、残業をするという風潮が生まれる。給料の上昇が前提なら、会社を辞めるのは、損ですから。会社を辞めたら、初任給からのスタートですから。
     きれい事言っていないで、公務員からやれよと思います。非正規雇用の賃金を正社員と同じレベルまで上げるなんて、幻想ですから。正社員の賃金を非正規雇用の賃金と同じレベルまで、下げないと話は進みません。

  27. 差別は禁止すべき
    まず能力に無関係の年功部分はおかしいので、これを無くして同一労働であれば同一賃金とする
    高齢、男性で、大目にもらっていたひとは給料が下がることになる
    しかし実際に下げることができるのか
    差別体制の維持が継続するだろう
    政府は実効性のある法律を制定しなければならない

  28. ご意見に全く反対と言うわけではありませんが。

    企業がコストカット人件費削減に走るのは投資家からの圧力もあるだろう。
    となると、橘さんが正規非正規の格差が云々おっしゃるのはそれこそ「うさんくさい」と
    みられるのでは?
    「リベラル」を批判する橘さんの言葉がそのままご自身に返ってくるような気もします。

    >>29
    いきなりではなくある程度時間をかけて、ゆっくり近づけていくようにすれば抵抗も
    小さいのでは?
    もちろん正社員への責任も軽くすることが大前提ですがね。(これは企業側が大反対だろうな。)

  29. ここて経営者の視点がないよね。
    自分で会社を経営して,黒字をだしかつブラックでない会社を作ってみてごらん。

  30. 社員と派遣(特定派遣)のどちらの経験もありますが、仕事への責任はどちらの立場でもありますし、責任の重さも同じようなものだと思われます。
    役員とじゃ責任の重さは違うでしょうけど一般社員と派遣じゃ似たようなものです。

    派遣という差別制度ができた背景には、年功序列・終身雇用の正社員の維持が困難になったことだと思われます。本来、戦後の高度成長は終わったことを認め欧米のような同一賃金同一労働の制度に変える必要があると思われますが、変化を嫌う中年オジサンや高齢者が多いのでしぶしぶ派遣という制度ができたのでしょうね。

    少子高齢化、長引く不況、新興国の躍進など日本はますます弱体化していくと予想されます。
    今後はさらに年功序列・終身雇用の維持が難しくなっていくと思われますし、同一賃金同一労働が自然になっていくのは避けられないでしょう。
    年功序列・終身雇用は素晴らしい制度なのは分かりますが、時代は変わったんですよ。
    いい加減目を覚まして、派遣という下層民を作り出して搾取するような情けない生き方は辞めにしませんか?

  31. まず会社という社会組織の定義付けを憲法で行うべきかもしれませんね。
    雇用の在り方は単に個人と法人との利害調整の話であると同時に、国や地方を成り立たせるための一つのシステムなのですから。

    前者だけの話であれば利害調整のお話でお終いですが、問題なのは後者でしょう。
    それらは考えずとも良かった右肩上がりの時代が終わり、その事に切羽詰るまで向き合って来なかった怠惰さと逃げが見え隠れします。

    労働生産性の低さの話は、それとは一見して別の問題のようにも見えますし、同一賃金同一労働を実現できた所でそれだけで綺麗に解決できる問題ではないと思いますが、”平等に働ける当たり前の社会”というのはあくまでもスタートラインにようやく建てるという前提のお話なのだと私は考えます。

  32. ケトウを持ち上げ、
    日本国を貶める
    反日・橘玲は、
    今すぐ日本から消えろ!

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