第72回 パラダイス文書、守秘はどこへ(橘玲の世界は損得勘定)
鳴り物入りで報道が始まったパラダイス文書だが、エリザベス女王やロス米商務長官の名前が出たもののその後は失速気味だ。 日本では鳩山元総理や有名マンガ家の関与が報じられたが、記事を読むと、名誉会長に就任した香港の上場企業がた…
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続きを読む →日本の税制は属地主義なので、日本国外に暮らすひと(非居住者)が海外で保有する財産を贈与・相続しても原則として課税されない。課税権が居住国にあるのだから当然ともいえるが、贈与税や相続税のない国が存在するとやっかいな問題を引…
続きを読む →イギリスのEU離脱でロンドンの金融街シティの地盤沈下が懸念されている。大手金融機関のなかには、EU圏でのビジネスを優先しフランクフルトやパリに本社移転を検討するところもあるようだ。シティが金融機関が集まるたんなる一区画な…
続きを読む →話題のパナマ文書にはやくも「大山鳴動して鼠一匹」の雰囲気が漂いはじめている。アイスランドの首相が辞任したり、イギリスの首相が国会で窮地に立たされたあたりまでは盛り上がったものの、そのあとがまったく続かないのだ。日本ではけ…
続きを読む →中米のタックスヘイヴン、パナマの法律事務所から流出した大量の秘密ファイル(パナマ文書)が波紋を広げている。ロシアのプーチン大統領に近い関係者、中国の習近平国家主席の親族、イギリスのキャメロン首相の亡父、アルゼンチン大統領…
続きを読む →世界金融危機以降、タックスヘイヴンが大きく揺れている。 金融業界に衝撃を与えたのはプライベートバンク最大手UBSのスキャンダルで、2008年11月、米司法当局はプライベートバンク部門を統括していた最高幹部を脱税の共謀犯と…
続きを読む →シンガポールに注目が集まっている。日本の富裕層やベンチャー起業家たちが、続々とこの小さな国を目指しているのだという。一人あたりGDPが日本を抜いてアジアでもっともゆたかになったことで、「シンガポールを見習うべきだ」という…
続きを読む →世界金融危機の前の話だが、香港のあるスイス系プライベートバンクに知人を訪ねた。彼は香港人だが、日本人の顧客も担当していて、年に何回か日本に出張する。そのときの“出張用グッズ”を彼が見せてくれた。 特製の名刺…
続きを読む →2012年10月、コーヒーチェーン大手のスターバックスの英国法人が、過去3年間に4億ポンド(約600億円)の売上げがありながら法人税をほとんど納めていなかったと報じられ、消費者団体などから不買運動を起こされ…
続きを読む →スタジオジブリの『熱風』2013年5月号の特集「グローバル企業とタックスヘイヴン」に掲載された「税をめぐる道徳と正義について」を、編集部の許可を得てアップします。 *********************…
続きを読む →地中海の島国キプロスをめぐる春の椿事は一段落したようだが、いったいなにが問題だったのだろうか。 最大の衝撃は、「国家が預金封鎖で国民の資産を没収する」という現実をひとびとが目の当たりにしたことだ。 個人にと…
続きを読む →映画『アルゴ』は、1979年のイラン革命の混乱のなかで起きたアメリカ大使館人質事件を題材としたアメリカ映画で、第85回アカデミー賞作品賞を受賞した。 イスラム過激派の学生たちがアメリカ大使館を占拠する直前、…
続きを読む →『週刊東洋経済』2013年3月16日号に掲載された「資産フライトを狙い撃ち 富裕層“日本脱出”に苦心」を編集部の許可を得て掲載します(雑誌掲載時とは若干異なっていますが、こちらがオリジナルです)。 ****…
続きを読む →最近忘れていたので、まとめて告知をアップします。 香港で目の当たりにした“プライベートバンクの終わり” かつてはあんなにきらきらしていたのに、香港のプライベートバンカーもすっかりショボくなってしまった、という話です。 そ…
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