「ウォール街を占拠せよ」の運動では、「私たちは99%」のスローガンが掲げられました。貧富の差が拡大したことによって、米国社会は1パーセントの富裕層とそれ以外の貧困層に二極化してしまったというのです。
ところで、富はなぜ少数の人間に集中してしまうのでしょうか。ほとんどのひとは、ここにはなにかの不正がはたらいているにちがいない、と信じています。しかしいまでは、市場が公正で効率的であるならば、みんなが真っ当に商売したとしても、富の一極集中と経済格差の拡大はごく自然に発生すると考えられています。それは、市場が複雑系のスモールワールド(小さな世界)だからです。
スモールワールドでは、それぞれの要素がお互いにフィードバックしあうことで、わずかな初期値のちがいから大きな差が生まれます。
といっても、これはぜんぜん難しい話ではありません。私たちにとってもっとも身近なスモールワールドは人間関係で、友だち同士がお互いにフィードバックしあうことで、ちょっとしたひと言が思わぬ波紋を呼んだりします。
スモールワールドのもうひとつの特徴は、ときどきとんでもないことが起きることです。プレート同士が衝突する地球内部は活断層が複雑につながりあったスモールワールドで、そこでは微小な地震が日常的に起きていますが、私たちはそのほとんどを体感できません。そしてある日突然、プレートの歪みが臨界点に達して巨大地震が襲ってくるのです。
これは、スモールワールドにはとんでもない場所がある、ということでもあります。インターネットはホームページ同士がリンクしあう典型的なスモールワールドですが、そこではヤフーのような、膨大なリンクを持つ特権的なサイトが存在します。インターネットユーザーは、こうしたハブ(中継点)を上手に利用して、興味のある情報を探していきます。逆にいえば、ひとびとのこうした(無意識の)行動によって、ネットの世界にハブが自然に生まれるのです。
私たちの社会はスモールワールドですから、人気(評判)は特定の人物に一極集中していきます。アマチュアリーグの野球選手とイチローを比較すると、実力差は10倍(あるいは100倍)くらいかもしれませんが、評判の差は無限大です。このように、能力(野球のうまさ)によって富(評判)が均等に分配されるわけではないことも、スモールワールドの特徴です。
市場も、ひととひととがお金をやりとりするスモールワールドです。そうであれば、市場のハブとなる特定の企業や人物に富が集中するのは当たり前です。このことに最初に気づいたのは数学者のブノア・マンデルブロで、税制や規制、利権や陰謀などに関係なく、市場が拡大すれば(全体のパイが大きくなれば)必然的に富の一極集中は進むと考えました。
私たちは、評判市場において歌手やスポーツ選手が人気を独占することを不公平とは感じませんが、貨幣市場において超富裕層に富が集中することを不正義と考えます。しかしこれは、いずれもスモールワールドから生まれる同じ現象なのです――だからといって、それが正しいというわけではありませんが。
参考文献:ブノア・マンデルブロ『禁断の市場―フラクタルでみるリスクとリターン』
『週刊プレイボーイ』2011年10月31日発売号
禁・無断転載

高1のころに美食にはまって、中華街の食べ放題に行ったものだが、
帰りが苦しくて 苦しくて
あれほどの苦しみはないですね。久しぶりに行ってみたい。
あの店の中国人女将はまだ健在だろうか。
高1のころに美食にはまって、中華街の食べ放題に行ったものだが、
帰りが苦しくて 苦しくて たべざかりですからね
あれほどの苦しみはないですね。久しぶりに行ってみたい。
あの店の中国人女将はまだ健在だろうか。
これからはあなた方の国の時代です。
パイが大きくなれば、一極集中が拡大するのもわかりますが、それをうまく再分配していく仕組みが、政治なのではないでしょうか?
市場が全部正しい訳ではないし、政治で全てを再分配してしまう共産主義?がいいとは思いませんが、その中間をうまく見つけていくしか無いのだ思いました。
ある人気者とお金にまつわる話。
80年代に「Red red wine」をヒットチャートに送り込み、一躍人気者となったUB40。失業者給付金申請書がバンド名の由来というから、かつては仕事にあぶれた若者たちだったのだろう。どちらかというとロマンチックなレゲエを得意とした彼ら。その後もヒットを放ち、一時は5星ホテルに住み贅沢三昧だったらしいが、先日地元の裁判所に破産宣告をされた。メンバー間のお金に関する対立が原因だったようだが、よくある話でもある。人気者で居続けるのもまた大変なようだ。つまらんバンド名をつけたしっぺ返しを受けたようだが、英国的ブラックジョークを地でいったようでもある。最後に失業者給付金の申請をして、真のUB40になる。なんか洒落てるな。
橘先生の本でいつも勉強させて頂いている者です。
先日、『大震災の後で人生について語るということ』を拝読しました。
1つ疑問に感じる点がありますので、御教示頂ければ幸いです。
この本のP.186で紹介されているETF「上場MSCI世界株」(1554)について、
日興アセットマネジメントのホームページによると、2011年10月21日付の週次
ポートフォリオは、信託財産純資産総額の35.80%がJPY(日本円)の預金・コールローン、
信託財産純資産総額の25.53%が国内債券(国庫短期証券)となっています。
http://www.nikkoam.com/products/etf/lineup/msci-all/data
このポートフォリオでは、当該ETFは、日本の財政破綻の影響を大きく受ける
ように思えます。
全世界(日本を除く)に分散投資しようという意図の下に当該ETFの購入を検討
する者としては、ポートフォリオのうち61.33 %もの大きな割合で日本に関連す
る資産となっている点に大きな違和感を感じてしまいます。
この違和感が、単に私の勉強不足からくる誤解であれば、大変申し訳ありません。
現在の自分の知識では理解できませんでしたので、このコメントを書かせて頂きま
した。
橘先生が、全世界(日本を除く)に分散投資するにあたり、当該ETFの上記ポート
フォリオを問題ないとお考えである理由を詳しく御教示頂ければ幸いです。
次回の著書ででも構いませんので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、失礼致します。
おごれるものひさしからず。
人気者になった時こそ、自分の言動に気をつけ、謙虚にふるまうべきなのだろう。
かつて世界1の人気者になった男はある時「今や僕らはキリストより人気がある。」と語った。この発言に多くのキリスト教信者、教会関係者が大激怒、猛反発。各地で彼らのレコードは燃やされ、多くのラジオ局が彼らの曲を放送禁止にした。
後にこの男は釈明会見を開き、教会関係者にしぶしぶながら謝罪した。
おごれる若者もこの時のことが相当こたえたのか、後年「僕はジーザスを信じない。僕自身とヨーコだけを信じる。」と歌っている。西洋の個人主義はキリスト教ぬきでは成り立たないと思うが、キリストからも自由になったこの男は何をするつもりだったのだろうか。5年のイクメン生活を終えいよいよ再出発という時、彼は消されてしまった。多分に東洋文化に感化されたこの男の新たな挑戦を見たかった気がする。