いずれ君たちは思い知るだろう


東京電力の損害賠償をめぐる政府支援の枠組が決まった。私は日本国の一介の納税者として、また東京電力の一利用者として、この決定にささやかな疑問を持っている。

政府の決定では、東京電力の賠償額に上限は設けないのものの、株式の上場を維持し、社債などの債権もすべて保護されることになった。それでどうやって莫大な賠償資金を捻出するかというと、東京電力の毎年の利益から国に返済するのだという。

ところで東京電力の商品は電力しかないのだから、「利益」というのは利用者が支払う電気料金のことだ。電力は地域独占なので、電気料金が値上げされれば利用者には抵抗する術がない。すでに多くのメディアで、「電力料金の大幅な値上げは不可避」と報じられている。

ここで、私の最初のささやかな疑問だ。

これは要するに、東京電力が利用者から原発事故の賠償資金を取り立てて、それを被害者に分配するということではないのか。

もちろん政府はこうした批判も承知していて、「電気料金の値上げは最小限にとどめる」と繰り返している。だとしたら、賠償資金はどこから生まれるのだろうか。

この枠組では、驚くべきことに、誰も金銭負担を負わなくていい。そうなると、国から電力会社(新機構)への貸付が増えていくだけだ。これはかたちを変えた国債の増発で、そのツケはいずれ納税者に回されることになるはずだ(国の簿外債務になるからもっと始末に悪い)。

原子力損害賠償法では、原子力事業者に無過失・無限責任を負わせている。ということは、東京電力は福島原発事故に対して、過失の有無にかかわらず無限の責任をとらなくてはならない。

ところで、会社の責任というのはなんだろう。資本主義には明快なルールがあって、これは株主の責任と債権者の責任のことだ。私のつたない会社法の理解では、これ以外に責任の主体は存在しない。

ところが今回の政府決定では、東京電力は無限責任を負うのに、株主も債権者も保護されるのだという。だったら、いったい誰が責任をとるのか。

あっ、そうか。だから、利用者や国民が無限責任を負うのか。

そこで、私のふたつめのささやかな疑問だ。

雪印乳業は2000年の集団食中毒事件で近畿地方を中心に約1万5000人の被害者を出し、子会社の牛肉偽装事件もあって、株券は紙くずになり、社員や債権者も大きな損失を被った。

雪印乳業はこれまで北海道経済のために頑張ってきたし、アイスホッケーやスキージャンプなどのスポーツで日本じゅうに夢を与えてきた。それに食中毒を出したのはごく一部の工場で、ほとんどの社員はなにも悪くない。だったら集団食中毒の賠償は牛乳やチーズの値上げで支払うことにして、株主や債権者、社員を守ってあげればよかったのに(雪印乳業は独占企業ではないけれど、牛乳とチーズの値段を法律で決めて他社と競争しなくてもいいようにしてあげればいいのだ)。

消費者金融大手の武富士は経営破綻して会社更生法を申請したが、これによって過去に利息を過払いしたひとたちが返済を受けられなくなってしまった。消費者金融の利用者は低所得者層が多く、彼らにとってこれは死活問題だ。

この場合も武富士の損失に上限を定め、経営を続けられるようにすればよかったのだ。毎年の利益から過払い利息を返済できるようにすれば、消費者金融市場は安定し、社会的な効用はずっと大きくなっただろう。

でもそうなると、東京電力や武富士や雪印乳業だけを救済するのは不公平だから、いっそのこと会社法を改正して、日本では株主責任も債権者責任も問わないことにしてしまえばいい。この寛大な措置に世界じゅうの投資家が感激して、日本に投資したいと殺到することだろう。

でも現実にはこんなことにはならず、雪印乳業や武富士は理不尽なまでに責任を追及され、東京電力は救済されることになった。ここで、私の最後のささやかな疑問だ。

これは要するに、1万5000人に食中毒を出すと(ただし症状は比較的軽く死者は出なかった)株主や債権者や社員はヒドい目にあい、何十万人ものひとから家や財産や仕事や大切なたくさんのものを奪い取り、国土を放射能で汚染し、何十年(もしかした何百年)も回復できない傷を負わせたら、誰も責任を取らなくてもいいということだ。だったら健全な株主の経済合理的な行動とは、中途半端な不祥事ではなく、どうせなら日本を破滅させるような大災害を起こすことだろう。

でも、ほんとうにこれでいいのかい?

日本の政治家は正義や道徳について語るのが大好きだ。そこで訊きたいのだけれど、これが君たちの目指す「正義」なのかい? 責任をなすりつけることが責任をとることになるような、そんな社会をつくるために君は政治家を目指したのかい?

東京電力がなくなっても、電力の安定供給を確保する方法はあるだろう。株価が暴落したり、債券市場が機能不全になったって、しばらくすれば復活する。だいたい日本の金融市場の規模なんて、グローバル市場のほんの一部にすぎないのだ。

でもいずれ、君たちは思い知ることになるだろう。いったん失われてしまった社会正義への信頼は、二度と取り戻すことができないということを。

PS

誤解のないように追記しておくと、私は野口悠紀雄氏が繰り返し述べているように、政府が電力需要を抑制する「統制経済」よりも、電力料金引き上げで市場の調整機能を利用する方がはるかにマシだと思っている。だが今回の政府支援案は、電力料金の引き上げを政治的に不可能にしてしまったから、今夏は(おそらくは今年の冬も)非効率な統制経済でしのぐしかないだろう。

電力料金を引き上げるためには、法と資本主義のルールに則って、まずは東京電力の株主責任と債権者責任を問わなくてはならない。それができなければ、電力需給の混乱で日本社会はさらなる損失を被ることになるだろう。

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49件のコメント

  1. なんだか、「人ひとりを殺すと殺人者だが、10万人殺せば英雄だ」という話に似てますね。

  2. 「詐欺&横領&背任&暗殺&強奪大国日本体制」であり、世界の凶器の「多重レベル8の日本体制」の、これが、正体の一部です~李得実 09032755519 ririmurata@docomo.ne.jp rimurata3@yahoo.co.jp

  3. 批判分析では無く、認識をしなくてはいけないのではと思います。選挙として、きちんと変えていかなくてはならないです。結局、自民や民主など事なかれな人たちを選んでしまった方々が、最後に、こんなはずじゃなかったと他力本願。決めるのは政治家であり、政治家を決めたのは国民です。騙されるというのは、申し訳ないですが、損切を出来なかい国民性が、イケないのではと思ってしまいます。

  4. 最近の一連の事象を眺めていると、故石井紘基氏の事を思い出します。
    金融規制法は氏を殺害した勢力への公的リベンジと解しておりますが、
    それ以外は氏の予想した通りの方向へと日本は進んでいるようです。

  5. 過去の事例を交えての東電と政府の批判はなかなか興味深かった。

  6. 非常に参考になるお話でした。
    私は事実関係は判りませんが今回の株主が責任を負わないという決定に対しては、もうひとつの観点があると思います。
    それは年金や保険、預金などのポートフォリオに東電のような会社は入っているのではないかということです。これは間接的に国民が東電の株主であることを意味し、その暴落はまわりまわって結局国民に返ってくるのでは、ということです。
    今回の東電の問題は有る意味、国家的なインフラ企業が上場していると避けられない問題であり、それどころか資本主義市場自体の問題もはらんでいるように思います。私は詳しいことはよく判りませんが、考え出すと、堂々巡りになってしまい、結局は我々国民が負担せざるを得ないし、責任ももとをただせば国民に帰してしまうのではないかと思ってしまいます。嫌なことですが。

  7. 今こそ、同一労働・同一賃金を声高々に主張し、もはや決死隊となっている現場作業員にこそ最大限の保証を提供する時だと思えてならない。
    また、東電という既存の組織としての枠組みは解体すればよいのではないだろうか。ブツさえ残っていれば誰かが事業を引き継ぐのだから。

    http://swinglike.ojaru.jp/

  8. 今こそ、同一労働・同一賃金を声高々に主張し、もはや決死隊となっている現場作業員にこそ最大限の保証を提供する時だと思えてならない。
    また、東電という既存の組織としての枠組みは解体すればよいのではないだろうか。ブツさえ残っていれば誰かが事業を引き継ぐのだから。

  9. 法律も政府も完璧なものではないと思います。
    残虐で凶悪な少年犯までもが法律で守られてしまうのと一緒で、東電と関係者をそれと同じように法律を駆使して自分たちを守ろうということでしょ。
    被災者たちはうかばれないです。
    私のひいおじいちゃん達が、第二次大戦でこの国を守ろうと命を掛けて戦いましたが、その守ろうとした国が今の日本だとしたら、戦没者達さえうかばれないでしょうね。

  10. 海江田万里経済産業相が、東京電力首脳の年収が7200万円にのぼることを“暴露”ました。
    私の知り合いのお兄ちゃんが東電に勤めています。
    その人は40歳手前で高卒ですが、年収は1000万円クラスです。
    2割カットでも年収800万円で、十分に高給取りです。
    東電のようなお役所体質の会社は年功序列だとすると、高卒で年収1千万円で、役員クラスが7千万円なら、大卒や大学院卒は、年収はいくらなんでしょうね?
    そのお金をもっともっと削って、被災者の救援や保障に回すのが人の道じゃないでしょうか。

  11. >>電力料金引き上げで市場の調整機能を利用する方がはるかにマシ

    私は関西圏の人間ですが、全国的に値上げというなれば
    どうしても電力料金の値上げは納得いきません。
    雪印を例にあげていらっしゃるので、こちらもひとつ。JR福知山線事故がありましたよね。
    この鉄道も社会では重要なインフラですが結果的には運賃の値上げなどはおこりませんでした。

    ここからは「もしもの過程」の話ですが、もっと事故の被害規模が大きくてJR西日本だけで賠償問題に
    手がつけられずJR東日本など他の会社にも協力を経て他の地域も運賃の値上げがあったとしたら
    あなた方関東圏や他の人間は認めてくれたでしょうか。私は到底認められなかったと思います。

    末文の電力料金の値上げまでのプロセスは大いに賛成です。しかし電気料金値上げは50Hz帯の
    地域に限定されるべきです。

  12. 食品会社や貸金業と違うのは、かつて金融機関で採られて護送船団方式と同じ、
    官僚主導の国策企業だったということでしょう。

    MOF担がトップだった銀行、経産省直結の総務がトップだった東電。
    国鉄、道路、金融だけにとどまらず、社会のあらゆるところに見られた官僚主導が、
    戦時統制の名残りを留める電力会社では、現在でもなお温存されていた訳ですね。

    そういう体制を、公約として掲げる政党を半世紀の間与党としてきたのはほかならぬ国民のはずです。
    かつて破綻した国策企業もなた、国民の税金で処理されてきたのは、代議員制度を取る国ではむしろ当然ではないでしょうか?

    有限責任であるならば、負債や給与、再建確保が優先され、被害者に渡る賠償はごく僅かになることは自明。
    もし利益だけでなく売上を賠償に全て回したら、この国の基幹として安定供給されてきた電力は誰が賄うのでしょう?

    国策として半世紀の間、原発を行政指導で実施させてきた政府が、己の責任を無限というなら、
    原資は当然国家予算になると思います。

  13. 何しろ東電に責任をとらせろ。プルトウムが24000年掛かって半減するなら、東電の社長、幹部、及び原発に関わった社員は命がけで責任を取ってくれ。給料の五十パーセントカット?笑わせないで。そうしても三千六百万も給料はいる人間のどこを信じろというのでしょうか。被災者とどうレベルになって、いつまでも責任を負い続けろ。九割カットして若し足りない。賠償金を返し続けろ。作業員になって被曝するといいのではないですか。日本が腐らないうちに。

  14. 橘玲さんの今回の記事に同意します。

    東京電力とこれまでの不祥事などで破滅に追いやられた企業群とそれほど大きな違いが見当たらないように思うのです。

    規模が大きすぎるからと言って救済するのはかつてのダイエーを見ているようですけど、消費者には他の選択肢がありました。電力会社にはそれが通用しないのが特殊。

    通常のやり方で政治が簡単に進まないのは天下りなどの他の利権問題も絡んでいるから。
    そういった既得権益を洗いざらい潰す事もやり抜く必要があるように感じます。

    東電への天下り1位は東京都幹部の計9人 都民資産600億円減でも「天下りは社会に有意義」
    http://www.mynewsjapan.com/reports/1434

    経産官僚10人が電力会社天下り 官業癒着で機能しない監視体制
    http://www.mynewsjapan.com/reports/1416

    東京・福島・青森の3都県 東電に幹部OB天下り
    http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-05-12/2011051204_08_1.html

    東電副社長はエネ庁幹部の指定席
    http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-10/2011041001_02_1.html

  15. いつも言われているように、大きすぎる会社は潰せないって言う事ですよね。電力供給に関して対等のライバルはいないのだから、潰せるわけがありません。どうやって存続させるか、それだけが重要なのでしょう。
    ただし、私は今回の事故は東電の責任よりも、歴代政府の責任が大きいと思っています。一企業の暴走でこの事態になったわけでないのは明らかです、政策だったんですから。
    何故自民党の皆さんは大きな顔をしていられるんだろう、といつも考えてしまいます。

  16. 別に内容はいいけどさ。
    キミタチってあからさまに上から目線で言われると
    んなこと分かってるわボケカスと反発したくなる。
    >1
    皮肉ですな。
    >2 >3
    日本語で。
    >4
    陰謀論つまらん。
    >5 >6
    日興コーディアルも。
    >7
    選挙は大衆愚を国家運営に反映させる間違った仕組み。
    世界が行くとこまで行かなきゃ変わらない。
    >8
    共産主義ってお気楽で結構好き。
    >9
    どちらかと言うと、戦争で人を殺した昔の日本の方が腐ってる。
    >10
    東電の高学歴高収入の奴らはみんな引きずり降ろしたいね。
    >11
    要は俺は払いたくないってことだろ。
    だらだら書いた挙句、結局私は認められません!
    って、感情論かよ。

  17. とりあえず株主もしっかり責任を取るべきだと思いますね。
    東京都が普通に大株主とかになっているので、あまり追求できないのかもしれないですが・・・

    東京電力の大株主
    ・日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)
    ・第一生命保険株式会社
    ・日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
    ・日本生命保険相互会社
    ・東京都
    ・株式会社三井住友銀行
    ・株式会社みずほコーポレート銀行
    ・東京電力従業員持株会
    ・SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT-TREATY CLIENTS
    ・日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社

    あとは、原発問題として、あまり話が出てこない、
    外郭団体もしっかり手を入れほしい気持ちです。
    (独)日本原子力研究開発機構 (JAEA)
    (独)原子力安全基盤機構 (JNES)
    (独)放射線医学研究所 (NIRS)
    (社)日本原子力学会 (AESJ)
    (社)日本原子力産業会議 (JAIF)
    (社)原子燃料政策研究会 (CNFC)
    (財)放射線影響研究所 (RERF) (元ABCC)
    (財)電力中央研究所
    (財)日本原子力文化振興財団
    (財)核物質管理センター
    (財)原子力安全技術センター (NUSTEC)
    (財)原子力研究バックエンド推進センター
    原子力発電環境整備機構(NUMO)
    (社)日本原子力技術協会
    (財)新エネルギー財団 (NEF)
    (財)省エネルギーセンター (ECCJ)
    (財)日本エネルギー経済研究所

    こういうのが整理してから値上げとかそのような話をするなら、
    まだしもこの状況を放置してそのまま維持するなら再度起こる事故だと思いますね・・・

  18. 「ところで東京電力の商品は電力しかないのだから」
    この前提間違ってません?
    前提が違えば全ての論理が狂いますよ。

  19. 株主は既に死に体で資産が1/3になってますがこれが株主の責任です
    それ以上何か責任をとる必要なんてありません
    そもそも売却してしまえばその瞬間に責任など皆無になるのですから何か負担させるぞ、となればみんな売り逃げします
    ですから株主に責任を取らせることなどできませんし既に死んでます
    株価下落減資は結局銀行企業株主は損失として計上して銀行の場合は貸し渋りで中小企業への負担増、企業の場合はコストカットに働き労働者に返ってきます
    東電は5兆円の経常利益ですが純利益は2000億です
    電力会社は電力と言う巨額を扱う上澄みで利益を得ているわけです
    徹底的コストカットと株主配当停止でも5000億程度しかひねり出せないでしょう
    電気料金アップか国民負担以外では20カ年計画でしか支払う事はできません
    徹底的コストカットは優秀な人材、技術者を逃がしてしまいより運営は危険化してしいます
    航空会社の破綻例の後には大抵細かい事故が多発するようになるそうですが

  20. 東電潰せという方々に、現実的で簡単な解決策を一案披露しよう。
    事前に述べておくが、私は無責任であり責任は取れない。

    本日現在の大引きで、東電株は420円である。
    1単元100株なので、4万2千円と証券会社に支払う手数料(会社によって違う)がおおよそ、無料~1050円程度だ。
    3/11以前は20万円を超えていたのだが安くなったものだ。
    証券口座がない御仁は今日明日にも申し込めば、来週には開設出来るだろう。
    お急ぎならば街なかの証券会社を訪ねても良い。
    口座が開かれたら5万円もあれば、成行で注文すれば明日中にでも立派な株主になれる。

    3月末に期末を迎えたので、来月の株主総会には間に合わないが、半年間保有すれば
    あなたは株主として法人である東電に対し、2ヶ月以内に現在過去を問わず
    東電取締及び監査役を被告として訴えることを書面で命じることが出来る。
    「あなた」ではなく「東電」が取締役を訴えるのだ。弁護士等も東電が用意してくれる。
    あなたは、要請書を1枚東電に届けるだけで良い。あぁ、1万2千円の印紙税が必要だが。

    2ヶ月経過しても会社が被告を訴訟しない場合は、今度は「あなた」が直接に「相手取締役」を訴えることが出来る。
    例え敗訴しても、裁判費用は東電が支払うので、何の問題もない。
    但し、勝訴しても「被告」が「東電」に賠償するので、あなたには1円も入らない。
    株価の上昇でしか、あなたにはメリットはない。目的が目的なので仕方がないと思うべし。
    その上で、来期の株主総会迄に株主会を組織し、会社の清算を提起するのだ。
    あとは委任状争奪戦になる。
    某副知事は、この事に大変熱心なご様子なので、多数の都民からの(主にツイッターからの)
    要請があれば喜んで委任状をくれるであろう。代表にさえなってくれそうだ。
    ただし、都民に新銀行以上の負担を覚悟する良識があればだが・・・。

    この問題は、東電管内の消費者の勇気と良識が試されているのだ。
    「自由を評するならば、何かせよ」との意味であり、
    この件がいかなる結末を向かえようにも私には責任は取れない。と言っておく。
    そうだ認めよう。私には勇気と良識がないのだ。

  21. 「東電の商品は電力しか無い」は間違いです、
    プルトニュウムより毒性が強く処理が厄介な、
    「官僚廃棄物」受け入れです。

  22. >何十万人ものひとから家や財産や仕事や大切なたくさんのものを奪い取り、
    >国土を放射能で汚染し、何十年(もしかした何百年)も回復できない傷を
    >負わせたら

    具体的に被害内容や予想について数字を出した方がいいと思いますし、
    放射能についてド素人だからわからないなら、そのように素直に書いた方がいいと思います。
    要するに、橘さんのご意見は、広島や長崎はこれから何百年も放射能から回復できないから、
    放射能に汚染された汚い土地、という主張ですよね。

    私としてはむしろ津波で2万5千人がしに20兆円の国富が喪失したにもかかわらず、
    当該自治体の災害対策の不備は不問に付されて日本全体で負担すべきものとされ、
    一人も死んでいないし健康被害も出ていない福島第一原発がここまでたたかれていることに
    気持ち悪さを感じます。
    橘さんのこの記事のように、正義や客観的な事実よりも素人の思いつき、印象やフィーリングが
    重要で、正義が実現しなくてもべつにかまわないということを自ら体現されていて
    偉いと思います。

  23. チェルノブイリの原発事故が、旧ソ連崩壊の大きな要因になったように、今回の原発事故とその後の無責任な対応や処理が、日本経済の破綻を決定づけることになるのでしょう。

  24. いつもながら橘さんの問題提起には考えさせられるものがあります。
    東北地方にありながら東京電力の原発を受け入れてしまったこと、しかもそれは福島県には送電されず、都会の電力へと延々と流されていた事実が、被災された方々を思うと言葉になりません。マスコミが福島原発を異常なまでに報道するのは、やはり、電力を使う東京だからでしょう。日本に住んでいるひとは、福島をはじめ応援・支援はしたいのだと私は信じています。でも、東電・国の責任や賠償はその地域で償うべきではないでしょうか。
    できない上で暴論を吐きます。被災地の方を想いかつ東京電力が不要とのべつ人たちは、そうなるように東電地域の人が被災者の方々と同じく「移住」すれば東電の存在価値は一気に下がりますし、強力な電力も不要でしょう。国家がどうしても必要ならば、首都機能もこの際、国体みたいに持ち回り制にして、まず東北3県に全ての国会・政府・官僚機構を移せばいい。それだけでどれだけの雇用や産業が生み出されるか。ぜひ覚悟を決めてほしいものです。

  25. 「計画停電」はヤラセだったことが判明 
    東電と経産省が情報操作 民主議員と東京新聞が暴露

    http://ch10670.up.seesaa.net/image/110512-1.JPG
    http://ch10670.up.seesaa.net/image/110512-2.JPG

    こんな会社を何兆も使って存続させる意味があるのでしょうか?
    醜く肥えた体を解体し、血を全部抜いて、廃棄するのが一番わかりやすいのではないかと思います。
    東京電力という会社が送発電を独占しなければいけない理由がどこにあるのでしょうか?
    別に電力さえ供給されれば、どこがやってもいいわけです…

  26. まずは東京電力の株主責任と債権者責任を問わなくてはならない < 正確には「株主と債権者」だけではなくて、東京電力という法人を取り巻くステークホルダーズだと思うのです。

    ステークホルダー – Wikipedia
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC

    まずは、仮に上記 Wikipedia の定義範囲を前提とすれば、責任主体の優先順位は下記のようになると思います。

    1. 顧客(消費者)・地域社会(社会)・国民 / 政府・行政を除くすべて
    2. 政府・行政
    3. 顧客(消費者)・地域社会(社会)・国民

    電力であろうが、牛乳であろうが、明確なルールのもとに、次の段階が納得できる責任がそれぞれの段階で果たされて、責任が移行されてくることが大事なんだろうと思います。

    橘さんがおっしゃりたいことは、そういう意味でまだ 1. すら果たされていない、ということなんだろうと、私なりに考えていますし、であれば、激しく同意します。

  27. 本件については、難しい問題が山積みです。
    世間の意見・考え方も様々で、一概に東電だけの責任にはできませんね。
    国を巻き込んで考え、対策を打つ必要がある。
    良い日本、安全な日本は、どこにいってしまったのか。
    10年、30年、50年、100年かかっても改善していく為に、今何をするかですね。

  28. 東電に責任の所在を置き、許せない感情を
    そこに集中させるのはシナリオ通りの気がします。

    これまで日本経済を支えることに
    尽くしてきた企業であることは間違いないと思います。
    先進国でも事故停電がありますが、
    日本でこれまで事故停電を一度なりとも経験したことは
    これまで一度もありません。
    現作業にも障るのではないかと思うるばかりの辛辣な報道が取り巻く中、
    次々に改善を余儀なくされる状況下粛々と対応しているように見えます。

    原発は安全だと世界中が信じてきました。
    天変地異のもとではその限りではないということを、
    世界中に思い知らせる結果となってしまった事件は、
    福島で起こりましたが、日本のどの原発で
    起きてもおかしくなかったと思います。

    政府は東電と胴体車輪の関係で
    原発政策は推し進められなければ、日本経済の今はありません。
    その利害の一致を棚に上げ、補償を急ぐ東電に今の立場をわかって
    いないとは、立場をわかっていないのは政府なのではない
    でしょうか。

    国会で原子力委員会の青山氏が答弁されたように、事故直後の首相
    対応も、東電は真実を述べるべきだと思います。

    政府は、福島の被害者の方々にもそして東電に対しても責任が
    あるのです。
    上限をもうける補償案を退け、いかに年月をかけようと結果、その
    全てを東電に返済させるとするならば、政府の責任のもとで、
    そこを支えるのも筋だと思います。
    ともに手を組みかざした国策を、不都合だから一方に罪を
    なすりつけ、東電を救済しているとも思われたくない
    必死なる演技も不思議です。
    原発の安全基準の作成、管轄は政府。

    雪印社長は当時、責任を追及するカメラ、報道陣に対し
    「こっちは寝てないんだよ!」
    と声高に怒りを向けていらっしゃいました。

    国との関係とそのあり方が違うので比較は厳しいかと思いますが。。。

  29. 本当に思い知るのでしょうか。
    現在恥知らずに権力を振り回している世代は既得権を守りきり、
    安泰な老後へとフェイドアウトするのだと思います。

  30. アナキズムの人だけど、こんな手もあるな。
     
     http://saluton.asablo.jp/blog/2007/07/24/1677313

     電気料金 不 不払い運動

  31. 原発処理はあんなに後手後手だったのに、東電の救済だけは迅速かつ的確
    国民舐めすぎ(笑)

    今年の夏が楽しみです
    わくわく

  32. jjさんの21のコメントを見てこのタイミングで東電の株を買うというのはまた違った意味があるかもしれません。

    こんな状況でも企業体が大きすぎると言う事で上場廃止にならない。

    今後世論が言う様に国民負担ではなく徹底的に東電内部を解体して賠償金捻出(A)

    株価のさらなる下落

    内部解体する事なく国民が税金その他で賠償金負担(B)

    株価の上昇(完全資本主義とのいわゆるゆがみが生じるため)

    こう考えると(A)であれば投資額は減るが、まあこれからいい国になっていくための投資と考え、(B)であれば腐った国家の再生はないわけだから上昇した株価を元手に海外に移住する。

    なんていうリスクヘッジの為の東電株買いもいいですねぇ。

  33. >だいたい日本の金融市場の規模なんて、グローバル市場のほんの一部にすぎないのだ。

    すごく他人事に言っていますが、いったいどれだけの人が失業すると思ってるんですか・・

    東京電力のやり方を全否定したいのは分かりますが、中には週末を被災地ボランティアに費やし、
    「もっと減給するべき」と主張する一般社員もいらっしゃいます。

    あなたも、こんな長い文章書いている暇があるなら被災地へ行き、
    人の手助けをするべきじゃないでしょうか。

  34. 君たち=政治家ならば彼らが思い知ることには絶対ならないでしょうね。世代的にも完全に逃げ切ることになるでしょう。

    思い知ることになるのは、その政治家の選択にも参加できなかった次の世代の国民ですね。

  35. 要するに、「電気料金を上げるな」「東電を破綻させろ」ということですかね。ただ、「PS」では、電気料金を上げることも容認されているようなので、結局は「東電を破綻させろ」という主張だけが残りますね。その理由が、「社会正義への信頼」を守るためで、「日本の金融市場の規模なんて、グローバル市場のほんの一部にすぎない」から混乱しようと何しようと構わないのだ、と。

    なるほど、「社会正義への信頼」とやらを守ることについて熱い熱いお心をお持ちであることは伝わります。しかし、なぜ倒産破綻というハードランディングさせることが「社会正義への信頼」を守ることになるのか、サッパリ論じられていないので分かりません。勧善懲悪の結末は悪者成敗が常識だということでしょうか。ならば、取締役たちを撫で斬りにでもした方がよろしいんじゃあーりませんかね。

    また、「日本の金融市場の規模なんて、グローバル市場のほんの一部にすぎない」というのも、仰るとおりなのかもしれません。日本の金融市場の規模なんて、はるか壮大なこの銀河宇宙に比べれば、ちっぽけな塵芥に付いたシミのようなものでしょう。世界史に名を残す偉大なる人物にとっては、取るに足りない些末なことなのでしょう。しかし、このちっぽけな島国日本では、日本の金融市場が大きな大きな影響力を持っているので、混乱されると蒼生はたいそう困ってしまうのです。

    正義の味方として大上段から振りかぶって、大きなお話をされるのは気分爽快でしょう。けれど、もう少しだけ周りのこと見て、発言していただきたいものです。

  36. 5月18日のウォール・ストリート・ジャーナル日本版の社説でも、
    東電の救済を大失策として、
    「日本は今、より「正直な」社会主義という形につまずきながらも向かっていることを示しているのかもしれない。」
    と書いていますね。
    日本が世界で最も成功した社会主義国と皮肉られたりしますが、やっぱりそうみたいですね。

    【社説】東電救済策-日本の社会主義的解決方法
    http://jp.wsj.com/Opinions/Columns/node_238092

  37. 団塊がこの国の政治、経済などあらゆる場面で経営者になってからというもの、この国には災いしかもたらされていない。幼にして遜貞ならず、長じて功なく、老いて死ぜず。これを賊という。団塊=国賊と考えるのは私だけだろうか。

  38. 震災後、東電事故の余波による業務が通常業務に積み重なって増えたため、超多忙な状態になっています。感情論であることは承知のうえで言わせてもらうと、いくら管理職とはいえ、東電対応業務に関しては東電からバイト料がほしいくらいです。ところが、バイト料どころか実際には東電の債務の一部をさらに担うことになり、釈然としない思いは強いですね。
    でも、現場でろくな安全管理をしてもらえずに対応業務にあたっている人々には、しかるべき待遇と報酬を保証すべきと思います。

  39. 橘さんの正義の話は大好きです。
    でも、ここでわかって頂けないかと思うのは、エネルギー資源という人類に極めて特殊かつ異常な問題です。
    現代文明は石油に依存しています。そして、「人は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」のですが、その水準は文明水準に依存してしまいます。国家がどう努力しても食物がなければ飢えるしかない。外国との貿易が乏しい北朝鮮は土地の生産力で食物の供給量が決まっているのでしょう。人口は減っているそうです。江戸時代の鎖国日本と同じです。平和が続いても人口は増えなかった。
    この石油文明を肯定する人は、何年経っても石油埋蔵量は減らないではないかと言います。
    しかし、わずか100年オーダーの話です。ローマの本例えばシーザーの本を読めば、2000年前でも人はそう変わらないと感じませんか。エネルギー資源を論じるなら、1000年単位であるべき姿を考えるべきではないですか(そういう正義もあるのではないですか)。
    そして、核分裂の原子力であっても高速増殖炉と核燃料サイクルが確立すれば今後2000年間はエネルギー資源の展望が得られるというのが1970年頃の認識でした。それはベストではないかもしれませんが、人類が持てた唯一の展望でした。ちなみに核融合を推奨する人がいますが、トリチウム(三重水素、ベータ崩壊する)利用と14MeV中性子線の扱いの難しさを無視しています。不可能ではありませんが現在の軽水炉より容易あるいは安全とはとても思えません。
    自然(再生)エネルギーでやっていけば良いという人がいます。本当にやっていきたいところです。量を確保できますか?現在の日本の石油輸入量ですら将来確保できるのかわかりません。中国人、インド人が日本人と同じ一人平均石油消費量を要求して拒否できますか(彼らには彼らの正義があるでしょう)?
    原子力は嫌われ、否定されました。この傾向はしばらく続くでしょう。日本は民主主義国家ですから、人々に嫌われ、否定されたものは継続困難でしょう。
    でも、将来はわかりません。10年後、20年後、思い知る内容は何か?それはそのとき明らかになるのでしょう。たったひとつ、そのときの解が原子力の復活であっても、日本には原子力技術者はいなくなっているでしょう。

  40. 日本に住むのが嫌になってきた。
    といっても、慣れ親しんだ国から出ていくつもりもない。
    電気料が10%上がっても払うから、上場廃止して所有不動産を現金化して賠償しろ。
    こんな事態に自分には何が出来るんだろうか?

  41. ご著書「マネーロンダリング」以来のファンで、ご著書はほとんど読ませていただいております。

    先生とお呼びすることはあまりお好きではなさそうだと勝手に解釈し、
    気安くて失礼かもしれませんが、橘さんとお呼びさせていただきます。

    日経新聞にコラムを連載されていた頃から、橘さんの考え方になるほどと納得して頷き、
    金融の世界や税金に対する考え方等すべてにおいて、
    誰よりも一番真理と本質を突いていらっしゃると思います。

    何より、すべての論旨において筋が通ってますよね。

    橘さんの論考をもっと感情的、扇情的にお書きになれば、
    もっと注目を浴びるであろうに、
    あえてシニカルに、また、極力無機的に書いておられる姿勢が素晴らしいと思います。

    日本だけではないのでしょうが、本当に人間の社会はフェアではありません。
    「残酷な世界」です。

    これから先、この国はどうなっていくのか?

    最近は怒りを通り越して、諦観気味に陥りそうですが、
    橘さんの著書や考え方を参考に気力を振り絞っています。

    これからも、鋭い発信を楽しみにしております。

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