第86回 不祥事招いた権力者の「理想」(橘玲の世界は損得勘定)
きらぼし銀行から「弊行との取引に関する不審な手続き等の確認のお願い」なる手紙が送られてきた。といっても、この名前の銀行にまったく心あたりがなかったので調べてみると、八千代銀行、東京都民銀行、新銀行東京が合併して2018年…
続きを読む →きらぼし銀行から「弊行との取引に関する不審な手続き等の確認のお願い」なる手紙が送られてきた。といっても、この名前の銀行にまったく心あたりがなかったので調べてみると、八千代銀行、東京都民銀行、新銀行東京が合併して2018年…
続きを読む →10月1日から消費税率が10%に引き上げられるが、飲食料品と新聞は軽減税率の対象となって税率が据え置かれる。それを受けて国税庁から、「消費税の軽減税率制度に対応した経理・申告ガイド」なる資料が送られてきた。 表紙には、パ…
続きを読む →かんぽ生命保険が、保険の乗り換えで顧客が不利益を被った事例が5年間で2万件以上あると発表した。健康状況の告知などで新契約が結べなかったり、告知書類の記入不備などで保険金が受け取れなかったりしたのだという。契約者からの二重…
続きを読む →本紙に連載された「データの世紀 採点される人生」によれば、世界じゅうで「評価エコノミー」が広がっているらしい。 ベトナム・ホーチミンの26歳の若者は、個人データの得点が高かったおかげで「スコア融資」が受けられ、月給の半分…
続きを読む →かれこれ20年ちかく前になるが、本紙のコラムで「生命保険の仕組みは宝くじとまったく同じ」と書いたことがある。保険料=賭け金を払い、不幸な出来事が起きると保険金=当せん金を受け取る「不幸の宝くじ」を、保険会社は「愛情」の美…
続きを読む →久しぶりに田舎に帰って同窓会に出たのだが、その二次会で、私が金融についての本を書いていることを知っている友人から質問を受けた。日経平均とダウ平均(ニューヨーク株価)で、なぜこれほど株価がちがうのか、というのだ。 日経平均…
続きを読む →話の種にと思って口座をつくり、残高のないまま放置していたカンボジアの銀行から、「入金がないと口座を閉鎖する」との通告を受けた。どうせ使っていないからそれでもいいのだけど、せっかくプノンペンまで行ったのにと思いなおして、い…
続きを読む →スルガ銀行の不適切な投資用不動産融資を検証した第三者委員会の調査報告には、信じがたい行員の体験談が並んでいる。 「数字ができないなら、ビルから飛び降りろと言われた」「上司の机の前に起立し、恫喝される。机を殴る、蹴る。持っ…
続きを読む →6月末から7月半ばまでロシアを訪れ、日本サッカーの歴史に長く語り継がれるであろうベスト16のベルギー戦を含む4試合を観戦した。 この話をすると必ず、「チケットはどうやって入手したんですか?」と訊かれる。ワールドカップを観…
続きを読む →日本ではあまり理解されていないが、グローバルスタンダードでは「差別とは合理的に説明できないこと」と定義されている。 欧米ではジェンダーギャップ(社会的性差)を論じるとき、たんに男性社員と女性社員の収入の差を比べるのではな…
続きを読む →「教育を無償化すればみんなが幸福になる」という通説の背後には、「教育は無条件によきもの」という信念がある。私はこれを疑わしいと思っているが、それは本題ではない。 自由経済で格差が生じるのは当然と考えるひとも、「貧しさのた…
続きを読む →シェアハウスへの投資でトラブルが起きている。「30年家賃保証」「高利回り」「頭金ゼロ」などとうたう不動産業者から勧誘され、銀行から多額の融資を受けて物件を購入したところ、賃料の支払いが途絶えて借金だけが残った。被害者の多…
続きを読む →政府は、公的年金を受け取る年齢を70歳超まで先送りできる制度の検討を始めたという。現在は原則65歳が受給開始で、前後5年間の調整が認められている。これが年金受給の繰上げと繰下げだが、知りたいのは「どっちが得か?」だろう。…
続きを読む →安倍政権の進める働き方改革では、残業時間を減らして生産性を高めることが強調されている。しかしその前に、「なぜ日本の(男女の)サラリーマンは残業時間が長いのに、先進国でいちばん生産性が低いのか」をちゃんと考える必要がある。…
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