理不尽なことにどう対処すべきでしょうか?


▼S・Gさん

当方は大手電機メーカに勤めています。
労働組合について疑問をもっており、宜しければご回答願います。

大手電機メーカの社員は、会社側の定義では月報者と非月報者に分けられています。月報者が経営側の人で、非月報者から組合が成立しています。

組合は企業と労働交渉するほかに、イベント(ぶどう狩り、ワインセミナー・・・等)を行っております。労働交渉はして欲しいが、イベントは不要と思う人など色々なニーズがあると思います。

そこで次の疑問があります。

  1. 組合を脱退しようとしましたが、会社を辞める必要があると組合評議員から告げられました。確かに規定書に書かれていたのですが、これは違法ではないでしょうか?
  2. 組合は会社に対して、ストの権利を持っています。しかしながら、我々は、組合に対してストの権利を持っていません。それもこれも、組合費が天引きになっているためですが、組合は個人と契約しているのであり、なぜ会社に支払いを請求しているのでしょうか? これは不当ではないでしょうか?

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最初に、私にもサラリーマンの経験がありますが、労働組合があるような会社で働いたことはありません。今後の人生においても、労働組合とかかわるようなことはないと思います。したがって、ご質問の件はたしかに理不尽だとは思いますが、それが適法かどうかについて私にはなんの知識もなく、的確なお答えをすることはできません(どなたか詳しい方がいたら、代わりにこたえてあげてください)。

そこでここでは、「理不尽なことに遭遇した場合に、どのように対処すべきか」という一般論として考えてみたいと思います。

私見によれば、こうした際の対応は下記の2つです。

  1. 徹底的に争う。
  2. 無視する。

これはどちらが正しいということではなく、費用対効果や思想信条や他者(世間)の評判など、さまざまな要素を勘案して個別に判断するほかはないと思います。

一般的には、人生は有限ですから、「バカとはできるだけかかわらない(黙ってその場から立ち去る)」というのが最適行動になる場合が多いでしょう。ただし費用対効果が合わなくても、自由や所有権などのプリンシパルを悪意をもって侵害されたような場合は、徹底的に争うことも必要になります(法律家は、それでも「バカバカしいからあきらめなさい」というでしょう)。

ご質問のケースでは、自分で労働基準監督署や厚生労働省の担当部局に法的な根拠を問い合わせたり、法テラスなどの無料サービスを利用して弁護士に見解を尋ねたりした後に、労働組合や経営者に書面による回答を求め、それでも納得できない場合は本人訴訟で司法判断を仰ぐ、ということになると思います。こうして書くとたいへんそうですが、実際にやってみれば、個人でもかなりのことはできるものです。

じつは民事の本人訴訟(弁護士が相手にしてくれないトラブル)の増加に興味があって、ちょっと調べています。あまり知られていませんが、いまや少額訴訟や簡易裁判の大半は本人訴訟で争われています。主婦が生命保険の二重課税の適否を争って、最高裁で逆転勝訴を勝ち取った裁判も、一審は本人訴訟でした。

なお、ご自身の見解(組合への強制加入は違法の疑いがある)を組合や経営側にはっきり伝えて、そのうえであとは放っておく、というのもひとつの見識だと思います。

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なお、すべてのご質問に回答できるわけではありません。また個人的なご相談には対応できませんので、ご了承ください。

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理不尽なことにどう対処すべきでしょうか? への10件のフィードバック

  • わかる のコメント:

    今や御用組合となっている労働組合のほとんどが、内向きの組合になっている事実があります。
    賃上げ闘争をしても、組合費の値下げはせず、潤沢な組合費で内部留保を溜め込んでいる組合も多い。
    政治家への献金もしかり。
    納得いかないのであれば、組合の組織の中枢に入って甘い汁を吸うか、早く昇格し、組合から脱会し経営者側になるしかない。
    一人で訴訟を起こしたところで、組合を敵に回してもトクにはならない。賢い人は組合組織の中に入って、既得権益となっているおいしい思いを吸いながら、昇格していく。

  • RealWave(馬場) のコメント:

    組合に属さなければ解雇されるというのは「ユニオンショップ」制ですね。法的根拠は「労働組合法7条1項1号但書による」そうです。 組合を脱退すると会社も辞めなくてはいけないと言われたのなら、お勤めの会社はユニオンショップ制を採用している(会社と組合の合意による)と思われます。

  • しにすぎ のコメント:

    労組と企業は一体だから、労組に異議を唱えることは企業に楯突くことと同じ

    法はあまり関係ない、日本人は法よりも慣習法を重視する傾向が強い
    たとえ組合費天引きや労組脱退で退職が違法で労組を圧倒できたとしても、会社には居辛いだろうし金も時間もかかる
    労組や経営側に回答を求めた時点で睨まれるかもしれないし
    労基も厚労省も基本的には企業の味方で役立たずのゴミ、こんな公的機関に頼る時点で終わってる

    下手に動くよりは少しだけ我慢して一生そいつらとつきあっていくほうがまだ利益になる
    組合費なんてどうせ月々数千円程度だろうし、目先の損失より長期的な利益を考えるべき

    っていうか、そういうところに就職する奴が悪い
    企業にぶら下がって美味い汁を効率よく吸いたいという道を選んだくせに、その程度のコストで騒ぐなよ…って思う

  • tonowoshite10 のコメント:

     質問者の方は正義のつもりでしょうが、組合と一人で闘うのは現実的ではありません。今お勤めの会社で生活しゆくおつもりなら、組合費の天引きといった細かいところは無視していいのです。組合から脱退したいのなら、さっさと経営者側になるしかありません。
     会社を辞めてしまったら、もともこうもありません。依願退職などしようもなら、この不況下悲惨なことになります。お気をつけください。

  • ぷれでた のコメント:

    こんばんは。
    既に他の人が提示してますが、労働組合法7条1項1号但書というのは下記の文章だと思われます。

    ただし、労働組合が特定の工場事業場に雇用される労働者の過半数を代表する場合において、
    その労働者がその労働組合の組合員であることを雇用条件とする労働協約を締結することを妨げるものではない。

    要するに会社として労働組合を認めるし、団体交渉も受けるけど窓口は1つにして下さいという事です。
    それに対する訴訟も起こっているようですが、比較的現実的でまともな制度だと思われます。
    会社によっては先日倒産したJALのように多数の組合があるものや(交渉に時間がかかる)
    橘さんが12月10日のコラムで紹介している軍隊のような会社は基本的に団体交渉を受けないというのもあります。

    理不尽とまで言える制度とは思えないのですが、無視するというのは現実的な1つの対応だと思います。

  • おなじ のコメント:

    私の勤めている会社も似たような感じですね。

    会社はお金を貰って仕事をするところ。
    労働組合はお金を払って働くところって感じです。
    組合の活動内容も完全に仕事の一部みたいな内容(主に組織の維持、会社施策の周知)ですからね。

  • ペコ のコメント:

    つい懐かしくなってコメントしました。
    大学時代は労働法を勉強しましたが、その時から年も経ってるのでネットでも調べましたが、やはり、ユニオンショップ協定を結んでいる組合から脱退する場合でも、他の組合に加入したり、新しく組合を結成するなら解雇されません(最高裁第一小法廷平成元年12月14日三井倉庫港運事件、同12月21日日本鋼管鶴見製作所事件)。組合は簡単に作れます。
    さらに、「脱退の自由という重要な権利を奪い、組合の統制への永続的な服従を強いる合意は、公序良俗に反して無効」という最高裁の判例もあります(最高裁判所第二小法廷平成19年2月2日東芝労働組合小向支部東芝事件)。
    よって、脱退=解雇というのは条件付きで誤りです。
    理不尽なことに対処するためには、理不尽な人より勉強して賢くなることです。この機会に大きめの本屋の法律コーナーで労働法の薄っぺらくて安い教科書を読んでみてはどうでしょう。勉強したことは決して無駄にはなりませんし、芸は身を助けるといいます。議論に負けても死にません。恥ずかしいだけです。一時の敗北は次回の戦いの参考とし、どんどん経験値を積んで勉強して理不尽な人間より賢くなって下さい。

  • mikura のコメント:

    加入させてもらえる組合を探しまくるか、一人組合を作るか…
    どちらも経営者と労働組合の気分のいい話ではないですね。
    あとはS・Gさんのコスト意識の話ですね。長期的な視点も含めて。

  • 同じ会社の人ですね のコメント:

    同じ会社の人ですね。
    このような内容を投稿しても救われないですよ。
    組合というシステムは、会社それ自体よりも強固な法律で守られていますから、つまらない事にエネルギーを費やすのはやめましょう。
    他の方が書いているように、その腐った組合を利用するか、組合から早く抜ける為に昇格するか、転職するか、無視するかしかありません。
    もともと、組合制度は、一生組合員である事を想定していないのではないかと思います。
    昔は、年功序列でよっぽどできの悪い人でもないかぎり無難に過ごしていれば40代には非組合員になっていましたが、会社の業績が悪くなったので、一生組合員で過ごす人が増えてしまったのも、あなたのような理不尽を感じる人を増やした理由です。
    個人的には、組合員というのは、本来、正社員ではないのではないかという気がしています。
    なぜなら、会社の方針に関与することができないからです。それができるのは、非組合員になってからです。経営幹部の人間が、「若手」と呼ぶのが組合員ではなく、非組合員になって5年以内の人間であることからも、それが伺えます。
    残念ながら、あなたは正社員ではなかったのです。
    その現実を受け入れて、次に自分がどうするかを考えて行くべきでしょう。

  • クロヒゲ のコメント:

    質問者の気持ちは、極めて理解できます。現世は、理不尽なことばかりです。正義はありません。勿論来世は、正義がまかり通る世界と期待しております(苦笑)。
    小生の所属している、医師界では、昨今は、是正されましたが、将に「ああ、野麦峠」の時代が長く続いておりました。給料は、勿論ゼロ、時間外労働は、無制限。おまけに労働基準局の手入れも殆どされていませんでした。先輩・同僚・後輩にも過労死・自殺者など多数被害者がでました。それでも、患者のために「滅私奉公」が強制されていました。今から思えば、一種の組織ぐるみの洗脳教育がなされていたものと強く類推します。
    勿論労働組合などありませんでしたよ。医師というだけで、収入ゼロでも、生活保護は受けれませんでした。当時は、サラリーマンの皆様が、羨ましく思われたものです。
    今は、小生も組織からは、離脱し、開業医として自立しています。但し、相変わらず、「見えない紐に」縛られてはいます。例えば、同業者団体やら保険診療の査定団体やら居住地の行政機関やらひいては国家などにも。
    ただ小生ももう還暦間際になりましたので、つまらん喧嘩はしない方針です。
    トラブルは、概ねやりすごしております。
    質問した方も、ちさな正義よりも、将来のビル ゲーツ、w.バフェット、ジム ロジャースやらジョージ ソロスなどを目指された方が、素晴らしい現世がおくれるのではと、愚考致します。

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